こんな夜更けまで本を読む。安丸良夫の『神々の明治維新』。近世から近代へと移る中で宗教はどう変容したか。まだずぶの素人であるこの分野。とにかくあらゆる情報が新鮮である。参考文献をひとつひとつ調べて、メモをしたり付箋をつけたり購入したり。明日の仕事には少々堪えるかもしれない。しかし、この充実感がいい。こういうときは仕事もなんとか乗り切れる。私のブログにしばしば登場する友人 赤松林太郎氏のブログに最近書いてあった。
「私は、口座の残高がマイナスになりながらも、寒い早朝からパリのオペラ座で安いチケットを求めて並んだ日々のことを時々思い出す。」
社会人として定収ある私は、「残高がマイナス」となるところまではいかないが、月に何万もかけて本を買っているこの頃―――つい2、3ヶ月前は本の代わりにレコードだった―――は、否応なく懐事情を悪化させる。
おそらくは、蓄えが気にならないほどに何かに没頭しているときの方が、きっと充実しているはずだと信じ、晩年のモーツァルトの借金生活と一見逆説をなすあの透徹した音楽を心中に聴きながら、今日もさらに2冊を購入した。プレゼントするために買った2冊をあわせれば4冊だ。
どこかのお寺の住職でもしていれば、わざわざ自腹を切らなくてもよかったはずの書籍。学生時代なら、親が払ってくれたであろう書籍。キツいけれどもこの充足感を犠牲にする気は無論ない。仏教教団がもっと学問を重視してくれたらいいのにと思うが、それよりも早く書籍がとどくのが楽しみだ。
今日買った本
『日本宗教制度史の研究 改訂』豊田武
『一揆・監獄・コスモロジー周縁性の歴史学』安丸良夫